公開: 2023年10月14日
更新: 2023年10月14日
第2次世界大戦が終わって、それまで祖国がなかったユダヤの人々は、ヨルダンの近くに土地を得て、新しい国、「イスラエル」を建国しました。その地は、それまでパレスティナの人々が住んでいた土地でした。それまで、その地を統治していたイギリスは、バレスティナの人々と、ユダヤの人々が、ヨルダン川を国境にして共存できると考えたようです。
しかし、イスラム教を信じるパレスティナ人と、ユダヤ教を信じるユダヤ人は、イスラエルのイェルサレムと、隣接するガザ地区の間で、50年以上に渡る抗争を繰り返しています。パレスティナは、国家ではないので、パレスティナの武装勢力が、イスラエル軍と相互に、攻撃をし続けています。そのために、数多くの市民の生命が失われました。
2023年10月、パレスティナの武装勢力、「ハマス」は、突然、イスラエルに一斉攻撃を仕掛けはじめました。イスラエル政府は、すぐにその攻撃に対する報復攻撃を始めました。相互の相手に対する攻撃は、過激になるばかりです。
これまで、周囲のイスラム教国は、パレスティナの人民を指示してきましたが、2000年ごろから、多くのイスラム諸国は、イスラエルとの緊張緩和を目指していて、これまでのように無条件でパレスティナを支持する空気ではなくなりつつあります。ただ、イランやヨルタンなどは、パレスティナを支援しています。
パレスティナ難民とイスラエル政府との戦いは、これからも続くでしょう。米国政府は、これからもイスラエルを支援し続けるでしょう。それは、米国内に多数のユダヤ系市民がいて、その人々の意見が政府を動かすからです。戦争は、一度、始まると、止めることは難しいのです。パレスティナ問題は、当事者の憎しみが消えるまで続くでしょう。
特に政治を任された政治家にとっては、自分たちが被った被害が大きくなればなるほど、戦争をやめる決断をすることが難しくなります。それは、自分たちの社会で、自分達が受けた損失を受け入れることは、社会内部での支持を失うことになるからです。東条英機元首相が日本の敗戦を受け入れられなかったのは、国民の支持を失うことが恐ろしかったからです。
「民衆の声に迎合する」政治家にとっては、自分への支持を失うことは、自分の政治生命を失うことであり、受け入れられない問題なのです。政治家を選ぶことができる国民は、そのようなことをしっかりと理解する必要があります。